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老大国の先進国

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大航海時代に覇権を争ったポルトガルとスペインは老大国と言ってもよい国でしょう。

その国がその後どのようにして生きているか。それは日本の将来を考えるうえで大きな参考になると思いポルトガル・スペインツアーを行いました。

スペインは人口4000万人に対して4800万人の年間外国人観光客を受け入れています。

日本の2020年外国人観光客目標は4000万人ですが、戦争でもおこらない限りこの数は今後も増えつづけるでしょう。

その理由は日本を訪れる外国人の多くはアジアからであり、LCCブームの恩恵を受け、
四季のない国が多く日本の気候自然にとりわけ愛着を持っているからです。

爆買いブームというのは初来日の人が中心で、これからは日本中を巡り文化や伝統を楽しむ外国人が増えるはずです。
そんな人に何を売るかを考えていかなければなりません。

今回スペイン・バスク地方にある人口18万人の小さな街、サン・セバスチャンを訪れました。

いま、ここは世界中から美味しいものを求めて人が集まる「美食世界一の街」として知られています。

とくに観光資源もなかった街がなぜ、たった10年ほどで大変貌したのか。

その背景には、美食を売りに出す徹底した地域戦略があります。

サン・セバスチャンでは、あたかもシリコンバレーがIT産業に特化したように、料理を知的産業として売り出そうとしています。

製造業だけでは限界にきている日本の活路は観光産業にあります。日本が観光立国となるために、サン・セバスチャンに学ぶことが多くあるはずです。

もともと魚介類をはじめ素材豊富な地ですが、シェフたちが次々にレシピを公開、地域の料理のレベルを引き上げました。

また高級料理だけでなく、気楽にバールで食べ歩きをしてもらおうと、ピンチョスと呼ばれる小皿料理をふんだんに並べる戦略に地域ぐるみで取り組みました。

一軒でお腹いっぱい食べてしまえば回遊は期待できません。

だからこその小皿料理なのです。

人口18万の町にミシュランの星が17も輝くという世界一のグルメ都市となりました。

また、現在では国際映画祭や国際音楽祭も開催されるようになっています。

日本の地方都市でも食材を活かし、そこに付加価値を付けるサン・セバスチャンの戦略を参考にできるところはたくさんあると思います。