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オリンピック後日本はどうなる?

2018年9月10日

東京オリンピックを目指して日本経済はおおむね順調に推移している。しかしオリンピック後の反動は一時的なものではなく、日本経済の構造的要因も加わり出口が見えない長期のトンネルに入る危機感を持つ。
前回のオリンピック後も昭和40年不況を経験した。大手企業の倒産や証券会社の経営危機もあり、日銀特融や戦後初めて国債発行による景気刺激などの対策が講じられた。幸い不況は1年足らずで収束、その後日本経済はいざなぎ景気を謳歌する。国の施策もさることながらその牽引車となったのは戦後のベビーブーム世代が結婚し新生活を営むにあたり3Cと呼ばれた「カー、クーラー、カラーテレビ」をこぞって買い求める消費ブームであった。
では今回はどうか。
このベビーブーム世代が逆にブレーキに回る可能性が大きい。
2025年までに団塊の世代はほぼ全員が後期高齢者になる。
後期高齢者になると活動範囲が狭くなるのが一般的だ。体力の衰えや病気の顕在化もあり、出かける回数が減ったり、老健施設のお世話になる人も増えてくる。収入的にも年金に依存し食費以外の支出も落ちる。経済的に見れば消費人口として数えにくくなる。
日本は工業国家として先進国に駆けあがった。しかし発展途上国の追い上げと先端技術の拡散、そしてこの国内市場の急速な縮小を考えると、これまでにないビジネスモデルを構築するしか未来図は描けない。
2020年のオリンピックを日本新戦略の起点と考えるべきだ。

政府は2020年の外国人観光客数を4000万人と見込む。
この数は長期的にはもっと増えてゆくだろう。日本は四季があり、文化伝統にオリジナリティがあるから観光の潜在力は大きい。
また世界的に「第二次観光ブーム」の波に乗っている。
ジャンボジェットの就航によるパック旅行登場が第一次だった。そしていまはLCCの就航により、経済発展目覚ましい国々からの新規海外旅行客が誘引できる。そしてその潜在マーケットは日本に近いアジアの国々だ。
将来は日本の消費人口に匹敵する人数が大挙押し寄せてくるだろう。ちなみにフランスは人口8000万人に対し、外国人観光客8000万人、スペインは4000万人に対し4800万人だ。
彼らは日本に来て日本人の暮らしを見聞し、それを本国に帰ってからも広めるはずだ。もともとは日本人のために作った日本オリジナル商品の輸出のチャンスが広がる。和食懐石料理、せんべいに饅頭、日本酒にダシに醤油、味噌といった食にまつわるビジネスは一気に海外に飛躍する。
温水洗浄便座に、軽自動車。マッサージチェアに畳に寝ゴザ、伝統工芸家具や茶わんなどの陶磁器まですそ野は広い。
第二次旅行ブームが始まったころは都心での爆買いが話題になった。
これはかつて日本人が初めて海外に出かけたころを考えればよく理解できる。
最初は団体の「旗振りツアー」で出かけ、シャンゼリゼや五番街で「バスが来るまで1時間の買い物タイム」に慌ててブランド品を買い込んだ。
「初めての海外旅行楽しかったな、でも今度来るときはフリータイムの多いツアーにして自由に買い物や見学を楽しみたい」と思わなかったか。
今後日本ではこういう外国人観光客が増えてゆく。東京や京都だけでなく、日本の隅々の自然や風土を楽しむ人たちが増えればどれだけ地域再生に役立つか。その時大きな需要が期待できるものに人間ドックがある。年に一回日本の病院で人間ドックを受診、晴れて健康を確認してから旅とグルメを楽しんで帰ってゆく。
この狭い島国だけで考えるから不況なのだ。日本市場の需要が世界に広がるきっかけこそ2020年東京オリンピックと考えれば、新時代の到来なのだ。