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「殺さなければ殺されると思っていた」

自宅で長男を刺したとして殺人未遂容疑で逮捕された元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者の話に胸が痛む。

76歳、人生の第4コーナーを過ぎて、成功者と思われてきた人の急転直下の転落はあまりにも無残だ。

熊沢容疑者は、無職の長男英一郎さん(44)から激しい家庭内暴力を受けたと捜査関係者に話し、体にあざもあったという。

熊沢容疑者は「(英一郎さんが)川崎市であった殺傷事件のように子どもに危害を加えてはいけないから殺した」という趣旨の供述をしており、警視庁練馬署は詳しい動機を調べている。

これまでの調べで、英一郎さんは中学二年のころから家庭内暴力をふるい始めたと、熊沢容疑者は説明しているようだ。

きっかけは、英一郎さんが学校で受けたいじめで、不登校になり、ひきこもるようになったという。

ちょうどこの時期熊沢容疑者は人生で最も多忙な時期で、仕事に熱中していたと想像できる。

英一郎さんは一人暮らしをしていた時期もあったが、今年五月下旬に本人の希望で実家へ戻った。

熊沢容疑者は「再び家庭内暴力が始まった」「以前から身の危険を感じていた」と話し、殴る蹴るなどの激しい暴行を受けたと説明している。

事件の数時間前、自宅に隣接する小学校の運動会について、英一郎さんが「うるさい。ぶっ殺すぞ」と言い、注意した熊沢容疑者と口論となり、暴行していたことも判明。英一郎さんは両親に対しても日常的に「殺す」と暴言を繰り返していたという。

署は、激しい家庭内暴力を受けて身の危険を感じていた熊沢容疑者が、先月28日に川崎市多摩区で私立カリタス小の児童ら20人が殺傷された事件のように、英一郎さんが子どもや周囲に危害を加えかねないと考え、事件を起こしたとみて調べている。

子供といってももはや中高年。独り立ちしない、できない、しようとしない子供の存在に悩む高齢の親は潜在的に多いのかもしれない。

熊沢家はいわゆる団塊ファミリ―にあたる。なかなか結婚せず親への依存を続ける社会現象はパラサイトシングルと呼ばれたこともある。

子供の側も中高年になり、パラサイトしてきた親が老いてきて身の置き場がなくなってきたことと、思うに任せない社会に対する不満が貯まっていると推測できる。
公的なケアといっても正直なところ限界があるだろう。

私には明解な解決策は浮かばない。最後は家庭内の事は自分で解決しなければという結論しかないような気がする。

家庭の危機が迫ってからあわてるのではなく、もっと親子が若い時から手を付けて来なければいけないことだという指摘も正しいと思う。

ではどうしたらよいのか?

未来に解決するのか?

ひとつだけ言えることは、こうした事件の集中豪雨的な報道は事態をさらに混迷させてしまい社会のパニックを進行させるだけだということだ。

社会全体が冷静な判断をすることが求められる。