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★トンネルを抜けたらまたトンネルが待っている

2020年5月15日

緊急事態宣言が5月末まで延長され焦燥感が募っています。
ただ、最も感染者が多い東京をはじめ、大都市の感染はどうやら峠を越えたようだとも皆が感じ始めています。
世界的に見ても日本よりはるかに多くの死者が出て厳しいロックダウンが行われていたところでも外出制限が解除され、経済再開の動きが始まりました。
第二波が来る可能性も強いし、もっと長期的に次の冬にかけてさらに大きな波が来るかもしれないという危険性と隣り合わせていますが、経済を動かさなければ干乾しになってしまうという現実を睨みながら、まさに「おっかなびっくり」の出口模索が始まりました。
しばらくは、行きつ戻りつを繰り返し、本当に経済活動が以前の水準に戻るまでには1年以上の時間がかかると見たほうが間違いなさそうです。
そしてたとえ経済活動が再開されてももはや前と同じ景色ではないと思うべきです。
食事と会話を楽しむレストランは今までと同じ需要が戻るだろうか?
五輪を想定して建設ラッシュだったホテルの需要は期待通りだろうか?
テレワークが一般的になれば、高層オフィスの大量供給は必要だろうか?
通勤電車の需要はどうなるだろうか?
出張しなくても済んだのに、リニア新幹線の需要はあるだろうか?
豪華クルーズの需要は回復するだろうか?
長期間自粛経済に対応した経験は、一気にこれまでの既成概念を壊すはずです。
私はウィルスの克服までの苦難よりも、こうした経済大変動の余波のほうが大きな影響を社会に与えるとみています。
本格的な需要縮小社会という現実が待ち受けています。
すでに日本は人口が減り始めていました。その悪影響を感じないで済んでいたのはこのところ急増していた外国人の旺盛な消費需要が補っていたからです。しかし外国人観光客がもとの勢いを取り戻すのには5年以上はかかるでしょう。
ウィルスが去ったあとも日本の病根は相当に根深いのです。
 
政府の責任も大きいですが、我々は自分の仕事をどう新しい時代に対応させるか真剣に考えなければなりません。
行政の支援は必要ですが、それだけで生き残れるわけではありません。
ビジネスをやめる、商売替えをする、中途半端にこれまでのビジネスを続けるだけで生き残れれば幸せですが、多くの人がもっと大胆な決断を求められていると思います。