「西村晃のマーケティングの達人 大繁盛の法則」企業経営・売上アップのヒントを提供

今週のズバリ

月別バックナンバー

★ソーシャルディスタンス

2020年5月22日

今年にわかに聞くようになった言葉「ソーシャルディスタンス」、最初聞き間違えて「ソーシャルダンス」のことかと思った。
しかし社交ダンスとは対極で、人と人との濃厚接触を避け一定の距離を保つことを指すそうだ。
接客、会議、打ち合わせといった公的な場はもちろんのこと日常のおしゃべりも離れてマスクをしてしましょうというのだから、相手の話を聞き取るのも容易ではない。
カウンターで一人黙々食べるイメージのラーメン店や牛丼店ならいざ知らず、結婚記念日を祝ったり、プロポーズをする場でもあるフランス料理店で会話をするなと言われても・・・。
ロッカールームに脱衣場などが必要なスポーツジムや浴場でも限界があるだろう。
困ったことにこれは短期間の辛抱とは思えないことだ。
ソーシャルディスタンスを前提にした日常が当たり前になる時代が来るのではないか。
こういう社会で育った子供が社会適応力の欠如を招くことが心配される。
コロナ前とコロナ後の生息環境は、将来社会形成にも大きく影響しそうだ。
人間とは人の間と書く。
人は一人ではなく 人と人との間にあることで人間性が生じるものなのだ。
一人では「間ぬけ」になってしまう。
一人では生きていかれないはずなのに、ソーシャルディスタンスという金科玉条の前にそのことが忘れられるのが怖い気がする。
アルベール・カミュは「ペスト」の中で「人生は果てしなき敗北である」として不条理の中で苦しむ人間を描いた。
コロナ禍で我々が失おうとしているものの中に「人間性」というものがあるかもしれないということをまだ気がついている人は多くはないようだ。