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★コロナ・ピューリタニズム

2020年6月16日

精神科医で筑波大学教授の斉藤環さんの記事を読売新聞で読んで共感した。
氏はコロナ禍での新しい人間関係をコロナ・ピューリタニズム(CP)という言葉で表現している。
「CPとはほとんど晴耕雨読の勧めともいうべきもの」と斉藤氏は言う。
 
「できるだけ他人と交わらず、一人耕作(テレワーク)に励み勤務時間外は読書などして身の丈以上の浪費を慎み、コンサートなど歌舞音曲も事実上禁止。喫煙や水商売など不健全とされてきたものを忌み嫌う」というような禁欲的プロテスタント的価値観がコロナ禍の中で醸成されつつあるというわけだ。
 
「三密」を悪いことと感じる価値観が生まれ、その顕著な表れが「自粛警察」と呼ばれる行動を生む。すなわち営業を続ける人や外出する人へのバッシングを加速させるのは倫理的な後ろ盾を得て、自分に正当性があると確信できたとき人は最も攻撃的になる。
最初は医学的要請だとわかっていたが、段々倫理と関わって怒りを感じる人が増えてくる。
 
思えば日本人は元来こうした精神構造に陥りやすい傾向があるように思う。
幕末明治期の廃仏毀釈や戦争中の敵性語追放など政府の示した方向に民間が過剰に反応してエスカレートしてゆくことはこれまでもあった。
「他者に触れてはいけない」という倫理観が行きすぎると、社会全体の幼稚化にもつながりかねない。
 
疫病も怖いが、人心の荒廃もまた気になる昨今である。