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★人生は流転する

2020年6月24日

親の七光りという言葉をどう解釈するだろうか。
親から継ぐものなど何もなかった私などから見れば、うらやましいと思う反面、ある人のことを、おまえの今の地位は親がいなければなかっただろうと、軽蔑の眼で見ることもある。
日本の国会議員の過半数は二世議員である。
この傾向は小選挙区制になってますます大きくなったといえる。
各選挙区の支部長である国会議員が死去あるいは引退した時、後継者として座りがいいのはやはり親族ということになるからだ。
与党が何人かの候補者を立てられた中選挙区制の時代ならば、世襲以外の出身者にも可能性があるが、一選挙区から一人しか候補者を出せないとなれば知名度と個人後援会の基盤を引き継げる世襲は圧倒的に有利となる。
1963年、広島県三原市でサラリーマンの家に生まれた河合克行は慶応大学を出て政治家を志した。親は自宅を担保に入れ資金を工面した。28歳で県議、33歳で代議士に、「末は大臣を目指したい」と語る一方で「金を渡す議員にはなりたくない」が口癖だったという。
世襲ではない政治家の誕生である。
しかし金集めには苦労したようで電気代節約のため事務所でエアコンは使わず、チラシの印刷代やガソリン代も滞納が目立った。その「貧乏事務所」が昨年の夫人の選挙で潤沢に買収資金をばらまいたことを周囲は奇異に感じていたようだ。自民党本部から妻の案里陣営にわたった常識外の1億5千万円がなければそんな買収資金もなかったのではないかと、考えるのが自然だろう。
政権中枢と密着することで巨額資金を融通してもらい、異例と言ってもいい自民党同士の争いで夫人が当選する。
その論功行賞で念願の大臣の座を射止めたのではないか・・・・。
夫婦で涙した人生の頂点から転落するのに時間はかからなかった。
 
「苦労が人間をけだかくするというのは、事実に反する。
幸福が、ときにはそうすることはあるが、苦労はたいてい人間をけちに意地悪くするものなのだ」
           モーム 「月と六ペンス」