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★新しい生活様式の模索

2020年6月25日

コロナと付き合いながらの生活は難しい。
とくにマスクをはずす「食」の場面だ。
「三密を避けろ」と言われても、宴会をするような居酒屋は鍋をつつくのが常識だ。中華料理の円卓はどうするのだ。無言であるいは一人でフランス料理を食べるというのも・・・。
食事は対面でなく横並び、おしゃべりは控えめ、大皿は避けなさい。
こう言われて廃業を決断する飲食店の経営者も多いだろう。

これまでの日本人の食生活の歴史を考えてみたい。
奈良時代以来銘々皿に分けて食べるというのが上流階級の普通の食事だったようだ。
また明治期には箱膳という一人用のお膳が一般的で、とくに商家や農家では家長を中心に座る場所や料理も決まっていた。家長が食べながら教訓を垂れることはあったようだが、ほかの人は基本的には黙って食べ、食事中の会話はほとんどなかった。
大きな変化はちゃぶ台の登場とともにやってくる。
これは明治の末頃から始まり昭和の初期には全国の家庭へと普及した。
家族全員がちゃぶ台を囲み、大皿のおかずをそれぞれが取り皿に取って食した。
大正期以降、農村的大家族から核家族化が進み、両親と子供という世帯が増加して会話しやすい雰囲気も生まれてきた。
この流れがはっきりするのが戦後である。
昭和30年代以降2DKの団地が普及してダイニングテーブルによる食事が一般化した。その後高度成長期に通勤時間が長くなったり、残業や出張さらには単身赴任でお父さんが食卓から欠けることも多くなり、子供も塾などで忙しくなって個食の時代へと変化していく。
コロナ以降、外食の風景とともに、在宅勤務の普及などで家庭の食生活にも変化が起きるかもしれない。
新しい生活様式というとき、「食」の場面がどう変わってゆくか大いに注目される。