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突然だが英語で「ヤバイ!」はどう訳すのか、どなたか教えてほしい。
というのも、本来この言葉はヤクザなどが「拙い(まずい)」と言う意味で使っていた俗語だったはずだが、今日では「おいしい」とか「すごい」、あるいは「驚いた」と言った肯定的な意味にも幅広く使われるようになっている。
若い女性たちの会話を電車などで小耳にはさむと。
「このチョコ、表参道の新しいショップで買ったの、食べてみて、ヤバイから」
「わー、ヤバ!」
「ホント、ヤバ!いくらだった?」
「一粒500円」
「キャー、ヤバ!」
「でもなかなかヤバイじぁん」
「ホント、ヤバ」
こうした会話を正確にほかの言語に訳すのは難しい。
言葉のもつ本来の意味などとっくの昔に超越し、新しい意味が付加されているようだ。
便利と言えば便利かもしれないが、言葉本来が持つニュアンスなどがあいまいになり、多くの適切な表現をもつ日本語なのにそれを使わず「ヤバイ」の一言で済ませてしまう人が増えている。
日本語という言語を使う人種あるいは国民は日本人だけだが、その日本人が日本語の持つ多彩な表現を放棄して、「ヤバイ」の一言で片づけてしまう風潮は相当に「ヤバイ」と感じる。
退化、あるいは幼稚化現象だ。
そもそも学校の国語という授業は、こうした「日常語の退化」をどうして放置しているのだろうか?
それでよくも「国語」などという授業名を名乗れるな、と思わざるを得ない。
  とくに形容詞、修飾語の劣化が気になる。
最近の天気予報を見てほしい。
「観測史上初めて」「100年に一度」「戦後最悪」「●●気象台で統計を取り始めて以来」「いのちに関わる」など最上級のオンパレードだ。
予報官、気象キャスターなどが次々に「新語」を開発して危機を煽っている。
台風や大雨の襲来の度に、これでもかこれでもかと新しい表現を考えて、早めの避難を訴えていると主張するだろうが、私に言わせればオオカミ少年になりかねない。言葉遊びを楽しんでいるようにしか見えない。
毎度毎度こうした言葉を聞かされるとかえって慣れっこになり、正確な情報が伝わらなくなる。
かつてアナウンサーの新人研修で「絶対に形容詞は使うな、事実で表現しろ。
たとえばおいしいとは言うな、その美味を事実で表現しなければならない」と教わった。
そういう訓練を受けたものからすれば、いま後輩たちがテレビなどで
「命に関わる暑さ」と言った表現を常套句として繰り返していることに違和感を持つ。
昔は「バイト」ではなく「アルバイト」と言うようにと厳しく指導された。
「コンビニ」や「スマホ」もテレビでは使ってはいけなかった。
まあこのくらいは時代の変化と理解できるが、カワイコちゃんリポーター(NHKでは『レポーター』も使ってはいけない言葉だった)がテレビで何かごちそうになり「ヤバイ!」と感想を言うのにはやはり抵抗を感じる。まして若いアシスタントディレクター(『AD』と言ってはいけない)がわざわざ「ヤバイ!」と、画面にテロップまで入れる神経は、「自分たちは日本語を守る仕事をしているなどという自覚はさらさらない」ことを暴露しているようなものだ。
 時代の変化に合わせて変わってよいものと、守らねばならないものがあることを日本人の一人として考える昨今である。