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★預金封鎖の可能性

2020年11月 9日

太平洋戦争後、物資や生産者が足りていない中で需要が旺盛になり、年58%というハイパーインフレとなった。1946年2月17日、幣原内閣は緊急勅令として金融緊急措置令、および日銀銀行券預入令を公布した。これにより銀行に預け入れられていた預金は封鎖された。3月2日以降はそれまで使えたお札を無効として3月3日から新札のみ有効となった。
このタイミングで日本国民に『財産税』を課税した。累進課税で財産を多く持つ人の方が税率は高く、財産所有額が10万円を超える国民に対し、25%~90%が税金で徴収された。
預金封鎖をして、財産税をかける時に新札を導入した目的は旧札を無効にすることで、隠し財産や、タンス預金まで全て銀行に持ってくる形になるからだ。また8月11日には第一封鎖預金と金額が多い預金に対して第二封鎖預金に分けられた。引き出しが完全にできなくなるのではなく、預金者による引き出し通貨量の制限の範囲で引き出すことができた。また給与の一部は強制的に預金させられるなど、利用条件が設けられた。
封鎖預金からの新円での引き出し可能な月額は、世帯主で300円、世帯員は1人各100円であった。1946年の国家公務員大卒初任給が540円であり、それを元に現在の貨幣価値に換算すると、世帯主が約12万円、世帯員が1人各4万円まで引き出せる。学校の授業料は旧円での支払いが認められていたが、生活費には新円を使うこととなった。公平の名のもとに国民の資産を把握し膨れ上がった国家の債務の解消のために預金封鎖は行われた。
翻ってコロナ対策でますます財政危機に悩む今日の政府はこれからどうやって財政の立て直しをするのだろうか?マイナンバーでのあらゆる管理が2023年に完了する。そして2024年には『新札発行』が予定されている。マイナンバーで国民の資産全体を把握した翌年に、新札が発行される・・。
日本政府は、今1100兆円の負債を抱えている。どこかのタイミングでこれを返済しなければならない。だからこそ、2024年の新札発行のタイミングで、預金封鎖、史上二度目の財産税の課税という可能性もゼロではないと考える。100年に一度の危機と政府が言っている以上、75年前の経験は当然政府の頭の中にあると思われる。