「西村晃のマーケティングの達人 大繁盛の法則」企業経営・売上アップのヒントを提供

今週のズバリ

月別バックナンバー

★経済の矛盾

2020年11月16日

多くの企業は人員削減など合理化策を発表すると、株価は上がる。
今後の企業業績向上を期待するからだ。
しかし、一社だけでなくどの会社も同じことをやれば、会社は救われてもやがて社会全体には失業者があふれることになる。結果として需要は落ち、社会不安が増大するから長期的には株価下落要因となるはずだ。
いま日本経済ではそういう合成の誤謬に陥る危険が生まれている。
連日発表される企業の中間期決算は大幅な赤字のところが大勢を占めている。そうした会社では新規採用の凍結はもちろんのこと大幅なリストラ策を合わせて発表している。経営者にしてみれば、市場が激変している以上、合理化を進める以外に収支均衡の見通しが立たないから当然のことをしているはずだ。
しかし各企業からはじき出される雇用者は非正規雇用にとどまらず、中高年を中心に正規雇用者までも含まれている。
もともとAIやロボットによる自動化、無人化という流れはあったが、コロナ後は一気に加速することは間違いない。
結果として企業に残れた人の所得は保証され、企業業績も回復に向かうかもしれないが、淘汰された企業と失業者が多ければ国力は落ちてゆく。
今の日本経済の危機はここに本質がある。
個別企業の株価が堅調であることに騙されてはいけないということだ。
日経平均株価は年初来高値水準にある。
だから安心、とはならないと私は見る。