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★電気自動車の進む道

2021年1月25日

中国、欧州、そして日本もガソリン車販売を近い将来打ち切り、脱炭素社会に向けて電気自動車などを普及させていく方向で足並みがそろってきた。
日本の基幹産業として長年経済の牽引車であり、コロナ禍でも比較的好業績産業として位置づけられている自動車産業が今後も存在感を発揮できるか、残念ながら難しい状況だ。
もしガソリン車の天下が続くなら、日本とアメリカ、それにドイツの三強の時代が続いただろうが、新しい電気自動車という土俵になれば中国をはじめ多くの国々が横一線で世界制覇を目指すことになる。
ガソリン車の部品はおよそ3万点あり、それを供給するサプライチェーンがアッセンブルメーカーを頂点に、子請け、孫請け、ひ孫請けの部品メーカーによるピラミッドを構築しており、日本の製造業の三割近くが何らかの形でここに関わっていると言われている。鉄鋼や産業機械メーカーなどだけでなく、いまや繊維メーカーにとってもシートが、コンピューター、ガラスやペンキ、ゴムなどのメーカーにとっても自動車部品が大きな収益源なのだ。自動車の企業城下町の住宅や飲食店といった仕事まで含めれば日本の多くの人々が自動車で食べている。
ところが電気自動車の時代になると部品点数は一気に1万点ほどに縮小する。エンジン系統の部品はほぼなくなってしまう。
簡単に言えばクルマが家電の一部になるわけだ。家電になればかつて日本のお家芸が途上国に奪われたようなことがクルマでも起こる可能性が大きい。
産業構造のピラミッドの規模が三分の一に縮小すると日本経済の雇用もそれだけ減ることを意味する。
一口に同じ自動車産業といっても全く違う風景になってしまうことになる。
脱炭素社会に日本は生き残れるか?
いまだに答は見つかっていない。
アフターコロナの日本をけん引する産業をどう作るか?
事態は深刻である。