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★「縁日そぞろ歩き風 仲見世冷やかし風」消費の終焉

2021年2月19日

先日東京都心の百貨店を覗いてみた。
手のアルコール消毒と検温機械が設置されているため入口は限られている。しかしそれでも行列などできないくらい客は少ない。特に平日の客の主役は中高年だが、その人たちほど外出を控えている。
店内は閑散、どの売り場も立ち止まっている客は少ない。
それでも比較的賑わっていたのがバレンタイン商戦のチョコレート特設会場だった。ただここも往年のように足の踏み場もないほどごったがえし、ブランドチョコ売り場前には行列、といった状況には程遠い。日本でこのイベントが定着してから最低の集客かもしれない。
義理チョコと呼ばれる職場などで配るチョコ需要は大きく減るに違いない。
売り手にとって数量的にこれはバカにならないだろう。テレワークや非接触、ソーシャルディスタンスという風潮は義理チョコ市場に決定的なダメージをもたらすかもしれない。今年だけに限らずこれを機にこの「風習」をやめようという機運が一気に高まるに違いない。
おもえば今日の経済は不要不急と衝動買いで成り立っていた。
あえて言えば「暇つぶしの経済」だった。
用もないのに繁華街をぶらつく、百貨店などに立ち寄ってみる。
人だかりにつられてついつい買ってしまう。
「縁日そぞろ歩き風、仲見世冷やかし風消費」だったのである。
友人からの情報で、噂の店に行ってみるといった消費行動がなくなれば、経済は回らなくなる。高度資本主義の時代の典型的な消費行動がコロナ禍で抑制されたということだ。
いまは「巣ごもり特需」で潤っている企業もある。しかしそれも一巡すれば次第に終息するはずだ。そうそう家庭でパソコンや仕事用の椅子を買い続ける必要もないだろう。
後期高齢者の爆発的増大、勤労者所得の減少、ライフスタイルの変化、外国人消費の消滅・・・。
日本の消費市場を取り巻く環境はことのほか厳しい。