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2021年6月19日

★働き方改革の現実

2021年6月13日

「1964年の思い出話」で「全治10年」に延びた?

2021年6月 4日

★国力の衰退

2021年5月28日

★K字の呪縛

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★働き方改革の現実

2021年6月19日

金曜日夕方、場合によって夜、メールやFAXが来る。
「週明けまでにお願いします」
 
本人たちは無意識なのか意識しているのか、あるいは上司の指令かはともかく
大企業が、中小下請け・フリーの人に仕事を依頼するいつものパターンだ。
これが一番効率がいいのだろう。
金曜日に残業してでも発注をかけ、自分が土日休んでいる間にやっておいてもらい、月曜日仕事始めに頼んでおいたことができている。
雑誌などの原稿の校正やデザインレイアウト、印刷や製本などはこうした事例の典型だ。
もっともこれは日本だけではないらしい。
アメリカで、年中無休24時間営業で印刷製本などをする「キンコーズ」が脚光を浴びたころ取材に行ったら「お客様は夜に発注して明日の朝までといったご注文が多いので、24時間休みなしにビジネスチャンスがあると思いました」と創業者が語っていた。
ただ「キンコーズ」ならシフト勤務で深夜の人材も確保するだろうが、一般の中小下請けやフリーランスの人はこれでは休む間がなくなる。
それでもお仕事欲しさに涙を呑むしかない。
 
愛知県のある大手の自動車メーカーの工場近くのコンビニは昔から巨大な駐車場完備で知られている。最終組み立てメーカーに部品供給する会社の輸送トラックが、工場周辺で搬入時刻を待っているのだ。
「カンバン方式」で組み立てメーカーは在庫を抱えずジャストインタイムで部品供給を希望する。大手の要求に下請け孫請けは応じざるを得ない。
こうした大企業本位の体質がなくならない限り、「働き方改革」は大企業だけの話に終わるだろう。

「1964年の思い出話」で「全治10年」に延びた?

2021年6月13日

 
東京五輪・パラリンピックを今夏に予定どおり開催した場合、都内の新型コロナウイルス新規感染者が8月下旬に1日当たり約1000人となり、中止や延期など開催しなかった場合よりも約200人増えることが、政府の試算で分かった。繰り返すが「政府の試算」である。当然のことながら8月24日開幕のパラリンピックを感染拡大が直撃することになる。
これは大会組織委員会が組織委に助言する「専門家ラウンドテーブル」の会議で示した。6月以降、都内で人出が毎週5%ずつ増加すると仮定。大会を開催するケースではこれに五輪時に1割、パラリンピック時に5%の人出増を加味した。 ただ、ワクチン接種は5月末までの接種分しか考慮していないといい、実際には接種が進み、感染者数が試算より抑えられる可能性もある。
試算によると、開催した場合、都内の新規感染者は7月中旬の約300人を底に増加に転じ、五輪開幕後の8月以降に急増して同月下旬に約1000人となる。開催しない場合は、8月下旬は約800人にとどまるという。
ようするに感染者が増えることはわかっているし、それにより死者も増えるかもしれない。ふたたび緊急事態宣言などで営業自粛を求めるかもしれないけれど、それでも五輪開催はやると政府は考えているという話だ。
さらにオリンピック・パラリンピックの期間中一か月半は徹底したテレワークを求めるという。世の中テレワークができる仕事ばかりではないと知りながらこれも批判を強めるだろう。そうまで国民に犠牲を求めておきながら、どうしてオリンピックをやるのか説明しようともせず、首相は1964年の五輪の思い出話で党首討論の野党の追及逃れをしてみせた。
「1964年の思い出話」はこれまで与党を支持していた人も含めて、かなり温厚な国民をも怒らせた。翌日以降のマスメディアの批判論調は言わずもがなだ。
あきれ果てて批判する気にもなれないというのが、国民の正直なところだ。野党の追及はそらしたようで、来たる都議会議員選挙、総選挙で国民から「壊滅的なしっぺ返し」を食らう可能性が出てきた。
従来の与党支持者が一斉に離反するとどうなるか。コロナは全治5年だが、これにより自民党政権に大きな傷がつき、政局不安の引き金になる可能性が出てきたと見る。
この国の危機は全治10年に延びたと考えるべきかもしれない。
党首討論と言っても脆弱野党相手なら時間稼ぎで逃げられるという、安直な姿勢が、国民を敵に回したとするならば失った信頼はあまりにも大きいと言わざるを得ない。

★国力の衰退

2021年6月 4日

今年の新成人は122万人だったが、20年後の2041年の新成人は40万人以上も減り80万人を割り込みそうだ。しかもその後もこの数は減り続ける可能性が強い。コロナは日本の国力の衰退を一層早めてしまったことは間違いない。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で少子化が一気に進んだ。厚生労働省の統計などを基にした推計によると、2021年の出生数が過去最少を更新し、通年で戦後初めて80万人を割り込む可能性が出てきた。コロナ禍で出産控えや婚姻先送りが相次いだとみられる。
短期的にこの時期に妊娠、出産は避けたいという心理が働いたことも想像できる。また経済的な不安もあり結婚、出産、育児をためらう気持ちも理解できる。さらに長期的に考えてこの国の将来に対する悲観論もこの数字に表れているかもしれない。
出生数を増やすためには子育て支援や育児休暇など社会整備が必要なのは当然だが、それだけで子供をつくる気になるかは疑問だ。親になる若者自身が今の世の中に満足し未来に期待が持てるか、努力すれば報われると思うか、といった希望があることこそ一番大切だと思う。
一刻も早くコロナを克服し未来の国つくりの方向を指し示せるか。極めて政治の問題であると考える。

★K字の呪縛

2021年5月28日

「K字経済」というのだそうだ。
アルファベットのKの字のように、上に行く人と下に行く人の二極化経済のことである。
もっとも同じ割合で上と下に分かれるのではなく、コロナ禍で業績や収入を伸ばした企業や人はほんの一部で、大多数の人は下方へと向いているはず。
上方へと言った人から見れば、下方に落ちていった人を手助けするのは「ゾンビを救うのは意味ないこと」ということなのかもしれない。
 
世界的に見ても、アメリカの「GAFA」はコロナのお陰で一気に業績を伸ばした典型的な勝ち組企業だろう。しかし他のビジネスと比べて雇用者数は極端に少ない。普通の製造業なら多くの人手を必要とするが、IT企業ではそんな必要がないことこそ強味なのだ。
実際従業員は相当優秀なIT技術者で高収入な人達に限られる。
アマゾン・ジャパンのデリバリーセンターを取材したことがある。
IT企業の中で唯一人海戦術を必要とする企業ではないかと思っていた。
ところが驚いた。
書籍などのピッキングをしている人は確かに存在したが、そのほとんどが大手宅配会社のユニフォーム姿だった。アマゾンと関わりがある物流会社が仕事を確保するためにピッキングなどの内部作業を担っていたわけだ。
ほんの一握りの高収入な人がますます所得を伸ばす一方で、IT企業の成長でリアルのビジネスはどんどん客を失い縮小し雇用者も減っていく。
コロナの時代はますますこの傾向を大きくしている。
「K字の呪縛」によって経済はよい方向に向かっているのか?
それとも?

★ゾンビが日本を支えている

2021年5月24日

観光産業が絶望的な来街者減少により瀕死の状況にある。
旧来の温泉街はもともと団体旅行・慰安旅行などの減少で大量集客が難しくなっていた上にコロナ感染拡大で、とどめを刺された状況だ。
旅館の経営難だけではない。その地域で賄いや掃除などで働いていた人たちは仕事を失ってもすぐにそれに代わる仕事は見つからない。旅館に納入していた花や食材の業者、さらにはシーツや浴衣などのリネン業、さらにはバス・タクシーなど、地域経済全体への悪影響は深刻だ。
「もともと地方の観光地は長期低迷だった。倒産寸前だったような経営のところにコロナで公的支援をつぎ込んでも再生の道はない。ゾンビ企業を駆逐しなければ新陳代謝は進まない」といった経済学者の論説を経済新聞が三日続けて掲載していた。
まあ理屈はごもっともだ。
しかしそうした企業が抱えていた雇用を代替するような産業がすぐに地方で勃興するだろうか。
ゾンビにはゾンビなりの地方での役割もあったはずだ。
大手の、特に製造業はコロナ不況にもかかわらずアメリカや中国などを相手に好調な企業も多い。しかしそうした企業ばかりが日本経済ではないのだ。
そうでなくても地方は人口減少、高齢化のスピードが速く、脆弱な経済体質だった。
そこで生きてきた零細産業を「ゾンビ」と言い放つだけでは解決策は見いだせない。
一刻も早くワクチンを行き渡らせ、コロナ終息を現実のものとし、外国人を含めた観光客が地方にも回遊してくれる日が訪れるようにしなければならない。
ゴールデンウィークに多くの人が訪れた沖縄で感染拡大が広まっていることを考えると、
まだまだ道のりは遠いと思わざるを得ない。
 

★コロナ後の進路

2021年5月20日

2020年度の日本のGDPがマイナス4.6%と戦後最悪となった。しかも21年度に入ってからも緊急事態宣言が続き回復の見通しは立っていない。
過去の経済危機はリーマンショックにしても石油ショックにしても海外要因が主な原因で日本経済自体に本質的な問題点があったわけではなかった。
しかし今回はコロナショックが始まって1年余り、ほかの先進国と比べて日本の政治の問題やシステムの未整備が回復を遅らせているという課題が浮き彫りになっている。目先の混乱収束にあたふたし、とても国の長期戦略など国民に示すことができていていないのが現状だ。
そういう意味で今回のコロナ危機は、明治維新、太平洋戦争に匹敵する近代以降日本の三大ターニングポイントであるという認識で間違いない。
明治維新の時は御一新、官軍の名もとに廃藩置県、地租改正、富国強兵などの改革が行われ、藩や武士と言った旧勢力は封じられた。
太平洋戦争後は、GHQのもとで財閥解体や農地改革などが進められ、それまで発言力を有していた軍部や財閥は力を失った。つまり過去と決別する強い力が二回の転換期に日本を変える大きな推進力になったわけだ。
今回はコロナという疫病により、非接触、密回避という強い強制力が働いている。
飲食をともにしなければコミュニケーションが取れないとか、入念な付加価値サービスこそが顧客満足を高めるといった考え方が強制的に排除された。
ロボットなどの自動化、キャッシュレスと言ったものを認めざるを得なくなった。あるいは出張や大部屋で全員が会してのビジネスもやめざるを得なくなった。接待などでもてなすことも断念せざるを得なくなった。
この「ざるを得ない」ということが旧来を駆逐し、新しい経済への移行の「免罪符」なのである。まさに「ニューノーマル」に新たな成長性を「見出ざるを得ない」のだ。ただ「非接触」「密回避」への急速な社会の移行は、どこかで一度見直しが来ると私は睨んでいる。あまりにもデジタルトランスフォーメーションが進行すると、サービスの低下を嫌い需要そのものが減退してしまう可能性もあると考えるからだ。日本人が好むサービスは画一的でなく、個性を重んじるものだった。社会全体のDXの流れは認めつつも、自分好みの快適なサービスと付きあっていきたいと考える消費者も多いはずだ。
DX にどんな付加価値をつけるかがコロナ後の社会の生きのこり戦略だと考える。

★そろそろ株も曲がり角

2021年5月17日

アメリカの物価上昇から金利先高観が生、じ株価の下落がおきた。

日本はワクチンの接種遅れもあって経済環境は先進国中最悪だから頼みはアメリカ経済の順調な回復だった。アメリカに連れ安し、株価は下落に転じた。

人手不足や天候不順、物流の停滞など理由は様々だがあらゆる鉱物資源、木材、農産物などの価格が上がり、それが末端の消費者物価を押し上げるのは当然の帰結、今後もこの傾向はしばらく続きそうだ。そうなると、金融緩和をどこまで続けるかという議論が当然起きてくることは予想される。

上昇基調が続いた株価も、曲がり角を迎えたことは間違いない。

一度期待値が剥がれると、投資家は現実に目を向けざるを得なくなる。

日本の株価もこれまでのように一本調子で上がり続けることは難しいと考える。

感染者が一向に減らない現状を考えても、しばらくは調整局面が続きそうだ。


★異次元の大戦

2021年5月11日

アメリカの石油パイプラインがハッカー攻撃により稼働停止に追い込まれた。
バーチャルの世界での攻撃により市民生活が脅かされるという恐怖が現実になっている。
電力、水道、交通機関など我々の暮らしを支えるインフラのコンピューターが何者かにより狂わされたとき、大混乱が生じ戦争にも匹敵する被害が出るかもしれない。
アメリカでは国家が背後にいる可能性が強いという指摘が大勢だ。
具体的には中国とロシアがバックにいて世界的なテロの「予行演習」をしているという見方である。
同時に中国が6年前からコロナウィルスを生物兵器として準備していたという報道もなされている。
もちろんこうした見方を中国やロシアが認めるわけもない。
またこうした指摘をするアメリカ自らも同様なことを考えているからこそ、ライバル国への疑いを持っているとも考えられる。
いずれにしても恐ろしい時代になった。
第二次大戦までは軍艦や航空機の製造競争が戦争へと発展した。
20世紀後半は核兵器開発が戦争勝利への道筋と開発競争が繰り返された。
そして今は、生物兵器にサイバー攻撃、そして宇宙兵器開発へとエスカレートしている。
コロナで苦しむ人々を置き去りに、大国間の飽くなき覇権争いが展開されている。

★時間ばかりが過ぎてゆく

2021年5月10日

桜、フジにツツジそしてバラと、美しい花のカレンダーが次々にめくられてゆくのに、花見に人が集まるのはけしからん、と言うわけで各地の植物園や花見の名所は閉鎖や、入場制限を行っている。
各地の祭りも二年続けて中止や規模縮小に追い込まれ、運動会などの学校行事、コンサートや展覧会などの文化行事も企画しては断念を繰り返している。
国民にこれほどの我慢を強いておきながら、一番国際的感染の心配があるオリンピックだけは必ずやる、と言われれば言われるほど、国民の心は離反してゆく。
電子署名の反対運動に多くの人が参加しているのもうなずける。
 
1月3月5月と緊急事態宣言が繰りかえされるたびに、仕事の対応に追われて、私自身も正直くたびれてきた。おそらく多くの人が同様の気持ちだろう。
これでオリンピックもやめるなら納得も行くけれど、オリンピックだけは特別扱いという政府の姿勢が丸見えなのが余計にイライラを募らせる。
 
無為無策の時間ばかりが過ぎてゆく。
その間にこの国の基礎体力は確実に落ちてゆ

★コンサルタントの限界

2021年4月28日

私は多くの企業と付き合い、求められれば経営のアドバイスもしてきた。
唯一つ、かたくなに断っていることがある。それは「私はコンサルタントではない」と言うことである。
世の中にはコンサルタントと名乗る人が多い。飲食業コンサルタントの人は、飲食業出身の人だろう。小売りコンサルタント、ホテルコンサルタント・・・。みなその業界の出身者である。私は多くの企業を取材した経験はあるが、ある業界の出身者として経営のアドバイスをする立場ではない。ただ、最近思うことは今の混迷を打破するヒントが「その業界の中にある」とは思えないのだ。
業界の中にヒントがあるならば業界経験が長いコンサルタントのアドバイスは貴重だろう。
しかし「その業界の中にヒントがない」場合はどうだろうか。例えば百貨店。今の苦境を打破する回答が百貨店業界の中にあるとは思えないのだ。
 先日テレビで自動車教習所の経営者が紹介されていた。
かれは独自の発想でこれまで優良教習所を経営してきた。
その彼が「おそらく10年先に教習所はなくなる」と断言している。
なるほど、少子化に加えて若年層のクルマ離れ、そして自動運転車が普及すれば運転免許制度自体がどうなるのか不透明極まりない。
もし教習所コンサルタントと言う人がいれば、教習所業界の中でのヒントを提供するだろう。しかし彼がこれまでやってきたことは、「人生で一回しか過ごさない教習所での時間を楽しく」と無料ネイルサロンを始めたり、くつろぎカフェを開設したりと過去にはない集客策だった。また運動会や花火大会を開き教習所の敷地を地域の人に開放する試みも繰り返している。
そのうえで教習所が不要になったときに備えて高齢者施設や保育園などの経営へと業務の多角化を図っている。
つまり教習所ビジネスの外に事業存続の答えを求めたわけだ。これは教習所コンサルタントのアドバイス範囲を超えている。
これからは同じような事例が相次ぐだろう。業界内に解決のヒントがない時代である。転業や廃業をアドバイスするコンサルタントはいない。そうすれば彼はお客を失うことにつながるからだ。しかし、転業や廃業を勇気をもってアドバイスすることさえ相手にとって役に立つかもしれない時代だと思う。
私はコンサルタントではない。その代わり多くの業界、企業の再生を見てきた。
そうした蓄積の中からアドバイスするのが私の仕事である。

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