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ひのきシリーズが人気「中村木工所」

福岡県うきは市にある「中村木工所」は「グローバルベッド」などの商品名で知られるベッドの専業メーカーだ。
最近は「ひのきシリーズ」が人気で、ベッドだけでなく、机やタンスなどこども部屋の家具一式を「ひのき材」の製品でのトータルコーディネートを提案している。

中村木工所

福岡県うきは市。
このあたりは木工産地として知られる大川市にも近く、職人技の伝統が残る地域だ。
「中村木工所」は、戦後まもない1945年10月に「中村家具製作所」として創業し、1955年に株式会社となった。
「中村木工所」は当初、主に官公庁や学校関係向けに机・椅子・備品などを生産、戦後のベビーブーム世代が就学の時期に業績は大きく向上した。
そして現在はベッドフレームを中心とした家具を生産し、主に家具専門店、カタログ通販向けに出荷している。
「戦後造りつけの家具が普及する中で、ベッド需要だけは生活の洋風化で増えていました。当初は総合ベッドメーカーとして、マットレスの製造にも取り組みましたが、決して大きくはない当社の規模で、なんでもやろうとすれば結局特徴をアピールできないことになると気がつきました」
専務の中村宗洋さんはこう語る。
「ここ数年はベッドを中心とした子供部屋全体のコーディネート提案に力を入れています。当社の"強み"はなにかと考えると、それは安全性であることに思い至りました。当社は2段ベッドの安全基準である、経済産業省が認定する2段ベッドのSGマークの日本初の認定工場なのです。国産2段・3段ベッドのNo.1メーカーとして長年実績を積んできました。子供たちに安全安心なベッドを提供する。そしてそのベッドを核に、机や椅子など子供部屋におく家具を提案し、部屋全体のトータルコーディネートをしようと力を入れています」

少子化に伴い、子供向け家具市場は縮小傾向だ。
しかも安価な海外生産の商品も多く、どうしても値が張る国産品は劣勢で、国産メーカーの数も減ってしまった。
そうした中で、中村木工所はベッド以外にダイニングテーブル・住宅キッチン・家具調コタツなど様々な種類の家具を作ってきたため、子供部屋の家具をトータルに生産するために必要な機械設備を持っているという長所があった。
子供用の家具は、使う本人以上に親や祖父母が、品質に納得するかが購入の大きなポイントになる。
そこで「中村木工所」では、この市場に2009年1月「ひのき」シリーズを投入した。
これは地元九州産のひのきの間伐材を使用し、身体に優しく子供部屋の環境にも配慮した安心・安全な純国産の子供部屋トータル家具シリーズである。
「2段ベッドで\128,000と、決して安価ではありませんが、お子様が大きくなられてもシングルベッド2台に分けて長く使っていただける完成度の高い設計が好評で、シリーズでも最大の人気となっています」
と中村専務は胸を張る。
「子供向け家具の場合、店頭ではベッドやデスクなどが単品で展示されるケースが非常に多いのです。単体としてモノを売るのではなく、子供部屋で必要とされる家具をトータルに提案することで、そのモノが持つ以上の価値を付加できると考えました。ひのきの木目が特徴的な家具は部屋の色合いを統一する意味でも、また森林浴をしているような新鮮な木の香りを味わうためにも、部屋全体揃えたいというニーズを引き出したと思います」

「ひのき」シリーズの人気は日本国内だけにとどまらない。
日本のひのきを使った品質のよさに台湾の家具販売会社が注目、販売を始めたのだ。
家具業界では輸入がこれまで中心だったが、台湾の消費者から見れば高額商品の日本の「ひのき」シリーズが人気を集め始めていることから日本から家具を台湾に輸出するという「逆転現象」がおきている。
もちろん「中村木工所」にとっても初めての輸出だ。
「日本は入学シーズンが4月のため春が最需要期であるのに対し、台湾は入学シーズンが9月で夏場が最需要期になり、オフシーズン対策にもなっています」

中村さんはいま確かな手ごたえをつかんでいる。

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